フラットパネルディテクタの正しい選定

フラットパネルディテクタ(X線平面検出器)は、X線撮影時にデジタル画像を取得することができる装置です。そのため、従来のX線撮影装置と比べプロセスを簡素化することができます。

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  • 従来のレントゲン撮影装置と比べたフラットパネルディテクタのメリット・デメリットとは?

    フラットパネルディテクタは、従来のレントゲン撮影装置に比べて感度が高く、繰り返し撮影ができるなどのメリットがある一方で、コストや空間分解能の低下などのデメリットもあります。 ここでは、フラットパネルディテクタのメリット・デメリットをご紹介します。

    • メリット :
      • 感度: X線の感度が高いため、より少ないX線量で撮影することができます。
      • 撮影時間が短い。
      • 運用コストの削減 :中長期的にフィルムや造影剤の節約ができます。
      • 効率的 :撮影後にカセッテを取り替える必要がないため、繰り返し撮影ができる。
      • ソフトウェアで画像処理ができる : ソフトウェアをインストールすることで、画像の補正や輪郭の検出、診断支援ができます。
      • 画像一つあたり数十Mbを超えないので、画像の保存が容易です。
      • 持ち運びや操作が簡単。
    •  デメリット:
      • コスト :高価なため使用頻度が少ない場合、元が取れません。
      • 陳腐化 :機械の陳腐化で技術サポートが受けられなくなることがあります。
      • 従来のレントゲン装置と比べて低い空間分解能 :従来の装置が約10pl/mm(マンモグラフィーでは最大20pl/mm)であるのに対し、フラットパネルディテクタは2.5~3.5pl/mm。
      • アーチファクトの発生。
      • 線量クリープ :デジタル画像は、露出過度の方が画質が良くなります。露出不足の画像には、ノイズが現れるのを避けるために、放射線の被曝量を増やさなければならず、「線量クリープ」という現象が発生することがあります。
  • フラットパネルディテクタの選択基準について

     Canonの無線携帯型フラットパネルディテクタ

    Canonの無線携帯型フラットパネルディテクタ

    フラットパネルディテクタを選ぶには、画質・用途・大きさなどの基準に基づき選択する必要があります。ここではその基準をご紹介します。

    • 画質 : 「コントラストノイズ比」が最も良い、つまりノイズが少なくコントラストが非常に良いものを選びましょう。
    • 用途 : フラットパネルディテクタには用途別に種類があります。例えばマンモグラフィー用、従来のX線撮影用、インターベンショナルデジタルラジオロジー(特に血管造影)用、さらに携帯型X線撮影用(動物のX線撮影用)のフラットパネルディテクタがあります。
    • サイズ:14×14インチ、17×14インチ、11×11インチなどの大きさから選べます。
    • 価格
    • 耐用年数
    • オプション :持ち運びやすいもの、ワイヤレス、防水型などのオプションが存在します。
  • フラットパネルディテクタの耐用年数

    フラットパネルディテクタの耐用年数に関する研究結果はいくつか存在しますが、時間と共にその性能がどのように変化するかを正確に判断することは難しいです。

    間接式フラットパネルディテクタの場合、その感度は時間とともに低下し、撮影画像数が増えるほど低下します。

    SwissRayのフラットパネルディテクタの場合、耐用年数は最低5年です。一方、キヤノンのフラットパネルディテクタは、21万枚の撮影を保証し、7年間の耐用年数を持っています。

  • フラットパネルディテクタの機能

    フラットパネルディテクタの原理は、20~120KeVのエネルギーを持つX線電気信号に変換し、それをデジタル化することです。 フラットパネルディテクタは、大きく直接変換方式と間接変換方式に分けられます。

    • 直接変換方式フラットパネルディテクタ「アモルファスセレン+TFTアレイ」:
      • ステップ1:アモルファスセレンがX線を直接電荷に変換する。
      • ステップ2:電荷はTFTアレイに収集され、これをデジタル化することで、デジタル画像を得ることができます。
    • 間接変換方式フラットパネルディテクタ「ヨウ化セシウム+フォトダイオード」(タイプ1):
      • ステップ1:ヨウ化セシウムがX線を光に変換する。
      • ステップ2:アモルファスシリコン(フォトダイオード)が光を電荷に変換する。
      • ステップ3:電荷は、TFTアレイに収集され、画像化される。
    • 間接変換方式フラットパネルディテクタ「ヨウ化セシウム+CCD」(タイプ2) :
      • ステップ1:ヨウ化セシウムがX線を光に変換する。
      • ステップ2:CCDにより光は電荷に変換されます。

    注意:間接変換方式フラットパネルディテクタ (ヨウ化セシウム+CCD)は、この購入ガイドでは紹介されていません。

    • CR方式:X線をすぐに電気信号に変換できない。X線画像はイメージングプレートに記録され、レーザー光によりそれを読み取ります。
    • 光電子増倍管 : イメージインテンシファイアに使用され、よくCアームに内蔵されています。
  • フラットパネルディテクタの各機能の長所と短所

    上記に述べた各機能には、それぞれ長所と短所があります。

    • 直接変換方式フラットパネルディテクタ アモルファスセレン+TFTアレイ :
      • 長所: 優れた空間分解能。
      • 短所 :アモルファスセレンによるX線の吸収率が低い(マンモグラフィーでは吸収率が90%以上であることを除く)。繰り返し撮影には使用できない(撮影終了後に残留した電荷を消去する必要がある)。アモルファスセレンによるX線の吸収率の低さを補うためにX線量を上げようとすると、TFTアレイが破壊されるリスクがある。
    • 間接変換方式フラットパネルディテクタ ヨウ化セシウム+フォトダイオード :
      • 長所 :X線の吸収が良いこと。非残留型の検出器であること。CCDに比べて低コスト。低消費電力であること(フォトダイオードに連結されているTFTアレイは、一般的にCMOSで作られている。CCDに比べて低コストで、消費電力はその10分の1)。
      • 短所 :発熱するため冷却する必要があります。
    • 間接変換方式フラットパネルディテクタ ヨウ化セシウム+CCD:
      • 長所 :撮影が速い(血管造影のような用途に有用)。優れた感度(線量低減が必要)。応答と強度の間の優れた直線性。CCDは、ヨウ化セシウムから放出される光の優れたセンサであり、CMOSと比較してノイズの影響を受けにくい。
      • 短所 :CCDはCMOSに比べてサイズが小さいため、大きな有効視野(FOV)を必要とする場合にはX線の一部が失われる。
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