試験管の選び方

試験管は、実験室や研究所でよく使用される円筒形の容器です。用途に応じて様々な形や大きさのものがあります。

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  • 試験管の用途について

    試験管は、研究用途で使用されています。 以下は、試験管の主な用途です:

    • 生物学:微生物学では、試験管を使って微生物を培養します。
    • 臨床検査:試験管は、血液や尿などの生体試料の採取や検査に使用されます。 採血管には様々な種類があり、キャップの色で識別されます。
    • 遠心分離: 試験管の中には、遠心分離機専用のものもあります。
    • 化学: 試験管は、少量の試薬で化学反応を調べるために使用されます。
    • 試料保存: バイオバンクの試料保存にも試験管が使われています。
    • 一般的な実験用途: 試験管は、溶液の加熱や液体試薬の取り扱いなど、一般的な実験用途にも幅広く使用されています。
  • 採血管について

    採取した血液の検査内容に応じて、試験管を区別し、検査室での分析ミスを防ぐために、ゴム栓の色を変えています。 主な色は、赤、黄、青、紫、緑、グレー、薄紫の7色です。

    • 赤色: 赤色のゴム栓の採血管には、抗凝固剤は含まれていませんが、凝固活性剤(シリカ微粒子)が含まれています。 遠心分離後は、抗凝固剤入りの採血管のように血漿ではなく、血清が得られます。 血清学、生化学(イオノグラム、尿素検査、クレアチニン検査、コレステロール検査)、免疫学、ホルモン学、アレルギー学、および癌円級に使用されます。
    • 黄色:黄色のゴム栓の採血管は、赤色と同じ分析に使用され、同じ特性を持っていますが、唯一の違いは血清分離剤を含んでいることです。 遠心分離後に血清分離剤は、血清と血餅が再び混ざらないようにします。
    • 青色:青色のゴム栓の採血管には、抗凝固剤であるクエン酸ナトリウムが入っています。 凝固検査や抗凝固療法のモニタリングに使用されます。
    • 紫色:紫色のゴム栓の採血管には、抗凝固剤のEDTAが入っています。 白血球、赤血球、血小板の計数や、血液型判定、糖化ヘモグロビンの分析に適しています。
    • 緑色:緑色のゴム栓の採血管には、抗凝固剤であるヘパリンリチウムが入っており、乳酸値やメタモグロビンなどの一部の特殊な検査に使用されます。
    • 灰色:灰色のゴム栓の採血管には、抗凝固剤であるフッ化ナトリウムが入っています。 フッ化物は、長時間接触した場合、血液細胞によるブドウ糖の分解を妨げるため、主に血糖値の検査に使用されます。
    • 薄紫色:小児用に開発された薄紫色のゴム栓の採血管は、容量が小さいです。

    青色の採血管紫色の採血管

  • 試験管の材質について

    試験管の材料には、大きく分けてガラスとプラスチックの2種類があります。 各材料の特徴は以下の通りです:

    • ガラス管: ガラス製の試験管は、一般的にホウケイ酸ガラスでできています。 化学実験などの高温での用途に使用されています。
    • プラスチック製試験管: プラスチック製試験管には、様々なプラスチックが使われています。 例えば:
  • 試験管の形状について

    試験管は円筒形ですが、底の形状は様々で、平底型、丸底型、円錐型の3つの形状があります。

    • 平底試験管: 平底の試験管は、臨床、環境、工業(乳業など)、微生物学などの分野で使用されています。
    • 丸底(U字型)試験管:丸底試験管は、研究所での使用はもちろん、臨床、食品、工業などの用途にも向いてます。
    • 円錐底(V字型)試験管: 底が円錐形の試験管は、冷蔵・非冷蔵を問わず、主に遠心分離機に使用されます。 機械的強度が高く、表面が薄くて滑らかなため、透明度が高いです。

    平底試験管

    Ratiolab社製円錐底試験管

    Simport社製丸底試験管

  • その他の選択基準について

    試験管の用途に応じて、目盛、滅菌、リムの有無などについても考える必要があります。

    • 目盛 :多くの試験管には目盛り付きが多く、試料や試薬の量を測る場合に便利です。
    • 滅菌:試験管による試料の汚染を防ぎます。
    • 使い捨て/再使用できる試験管:用途によっては、使い捨ての試験管を使用します。例えば、血液などの生体試料を採取する場合には、使い捨ての試験管が適しています。
    • 蓋の種類: ネジ蓋がおすすめです。 蓋は試験管に付いていても、そうでなくても大丈夫です。
    • リムの有無:リムがあると注ぎやすいというメリットがあります。
    • 試験管の容量:用途や扱う試料や試薬の量に応じた容量のものを選びます。 薄紫色のキャップの小児用試験管は、容量が小さいです。
    • 試験管の寸法:試験管を試験管立てに置く場合は、特に重要です。 試験管立ての寸法と、試験管の寸法が一致していることが重要です。
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